第II相試験について発表しました
高用量コエンザイムQ10の第II相試験(薬の有効性と安全性について探索するための試験)について論文で発表しました。多系統萎縮症の患者さんを対象にして、無作為にユビキノール(還元型コエンザイムQ10)服用群とプラセボ(有効成分のない偽の薬)服用群に割付を行い、それぞれの薬を48週間服用の後、運動症状のスケールの変化の違いを比較しました。その結果、ユビキノール服用群では、プラセボ服用群と比較して、多系統萎縮症の運動症状の進行が軽減されることを示す結果を見出しました。
改めまして本試験にご参加、ご協力くださった患者さんとご家族に御礼申し上げます。どうもありがとうございました。今回の試験の結果について、医薬品医療機器総合機構(PMDA)と相談をしており、保険適用の医薬品として使うことができるよう開発を進めます。
今後の開発、新たな試験に関連しまして、レジストリーにご登録の皆様に、アンケートや参加のご協力をお願いすることがあります。恐れ入りますが、引き続きご理解とご協力を賜われましたら幸いです。
この研究は、東京大学 三井 純が筆頭著者として、eClinicalMedicine誌に掲載されました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2589537023000974
東大病院のプレスリリースです。
https://www.h.u-tokyo.ac.jp/press/20230414.html